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複素平面

数学において、複素平面(ふくそへいめん、独: Komplexe Zahlenebene, 英: complex plane)あるいは数平面(すうへいめん、独: Zahlenebene)、z-平面とは、複素数 z = x + iy を直交座標 (x, y) に対応させた直交座標平面のことである。複素数の実部を表す軸を実軸 (real axis)(実数直線)、虚部を表す軸を虚軸 (imaginary axis) という。
1811年頃にガウスによって導入されたため、ガウス平面 (Gaussian plane) とも呼ばれる。一方、それに先立つ1806年に Jean-Robert Argandも同様の手法を用いたため、アルガン図 (Argand Diagram) とも呼ばれている。さらに、それ以前の1797年の Caspar Wesselの書簡にも登場している。このように複素数の幾何的表示はガウス以前にも知られていたが、今日用いられているような形式で複素平面を論じたのはガウスである。三者の名前をとってガウス・アルガン平面、ガウス・ウェッセル平面などとも言われる。
英称 complex plane の訳として複素数平面と呼ぶことも少なくなく、大学以上の数学書では『複素平面』または『ガウス平面』の方が〔複素数平面よりも〕圧倒的に主流であるとの見解がある。しかし、接頭辞「複素—」を「係数体を複素数体とする」という意味に解釈すると、複素数を成分とする「平面」という意味になり、C2(実部と虚部に分けると実4次元線形空間)(二次元複素解析空間)を指すので、文脈によってどちらを指しているかは注意が必要である。日本の高等学校の学習指導要領では現在は「複素数平面」が用いられている。

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